The New Takeuchi Journal Plus+

On The Web Worldwide Since 2001.01.01

「スラムドッグ$ミリオネア」&「映画は映画だ」

天気が悪かったので、見たかった映画をはしごしてきた。結果からいうとどちらの映画もすごく良かった。見終わったあとは「スラムドッグ〜」のほうが印象深かったのだけれど、今は「映画は映画だ」のことばかり考えてしまう。あとから見たからかもしれないけど、後者のほうが深読みできる部分が多いからのような気がする。


「スラムドッグ〜」は、今年のアカデミー賞で圧勝した話題作。映画を見に行く楽しみの一つとして、見終わったあとにyahoo映画とかで他の人がどう感じたのかを見るというのがある。で、自分と意見が合わないと知らない人なのにムカついてみたり・・逆にすごい細かいところを発見している人の意見を読むと感心したりしている。


アカデミー賞を受賞したということで、「そのわりにたいしたことない」という意見も時々あるのだが、まあそれはアカデミー賞が世界一の映画賞だと勘違いしている意見のような気がする。世界で一番お金が絡んでいる賞ではあるけど。今年は「ダークナイト」がノミネートされていたら、良い勝負だった気がするのだけれど、ワーナーは「ベンジャミンバトン」なんかを推すから・・。


冒頭から映画は、スピード感あふれる展開で飽きさせない。子供たちが生き生きと駆け回ったりするシーンは貧しいながらも微笑ましい。それがヒンズー教徒とイスラム教徒の抗争によって、二人の兄弟と一人の女の子の人生が一変していく。内容は大体ネタばれっぽくなってくるので、とくに触れない。すごくいいのは、さっきの宗教対立やムンバイの発展なんかが描かれているところ。知らないことを知る映画は、それだけで得した気がする。ラストは街の発展に伴う光と影のメタファーのように運命が二つの方向に分かれていく。


最後のダンスシーンはいらないとの声もあるんだけど、自分としてはあったほうが良いと思う。だってインド映画っぽいし。ジャッキー・チェンの昔の映画でラストにスタントシーンがついてくるようなものでしょ。また、そのときにかかる曲がいいんだ。めちゃくちゃ耳に残る。


さて、「映画は映画だ」は韓国映画。以前、「エグザイル〜絆〜」を見たとき予告編を見ておもしろそうだったので見ることにした。ちなみに今回予告編でやってた「チェイサー」という5/1公開の映画もめちゃくちゃおもしろそうだった。話は、暴力的な俳優と俳優にあこがれるヤクザが絡む話。で、そのヤクザが映画に出る話である。


韓国ドラマとかをまるで見ない私だが、ヤクザ役のソ・ジソブという俳優がめちゃくちゃ良かった。浅野忠信とかオダギリ・ジョーっぽい顔立ちの俳優だ。最後に泥の中で殴り合うのだが、どちらの俳優もすごい演技だった。灰色の泥のなかに血まみれの口がパックリ開くわけだ。あのシーンはどっちがどっちかわからなくなってきて、つまりは二人の心が通じ合ったってことなんだろう。男はああいうバカなことを通じてしかことでしか心が通じないのだ。バカだなぁ。


で、通じ合ったと思ったら、ソ・ジソブは落とし前をつけに出かけて、町なかで敵を仏像でタコ殴りにして殺す。どんな展開かは見ていただきたい。石仏の首がもげるくらい殴り、血まみれ。韓流ドラマ好きの女の人はドン引きだろう。でも、おそらく子分たちを殺されてるから、ヤクザが殺しに行くのは自然だ。そして、その本当の暴力を見届けた暴力的な俳優が、このあとどのように生きて行くのか気になる。


というわけで、どちらもオススメだが、デート映画なら「スラムドッグ」、男性が一人で見に行くのは「映画は映画だ」。珍しく見たい映画がたくさんある。「グラントリノ」、「フロスト×ニクソン」、「チェイサー」などなど早めに見よう。