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アリランラーメン(古市商店)

昨年までの自分は、アキバヨドバシで家電製品をそろえるなど、かなりアキバ寄りでA-BOY路線を突き進み、おまけに自転車男だった。今年も自転車男なのは変わらないのだがB-BOY路線にシフトしている。ちなみに言うまでもないが「B」はB級グルメの「B」だ。先週は富士宮やきそばを食べに行き、本日は千葉の地ラーメン「アリランラーメン」を食べに行った。


スタートは勝浦。小沢くんにも同行願った。大多喜街道をグイグイと北上し、最終的には千葉にいたる70キロくらいのコースなのである。普通に行くと大して見所もないのだが、ここに幻のラーメンをはさむと目的のきちんとしたツーリングが成り立つのだった。


ここでアリランラーメンについて解説。アリランラーメンは千葉の長南町の山奥に店を構える秘ラーメンである。とてつもなく分かりにくい民家のような店でおばあさんがつくっている。正式な店の名前は古市商店というらしい。山奥にあるラーメンというだけなら他にもありそうなものだが、このラーメンがかなりうまいというから捨ておけない。味は辛ウマ路線のようである。というのがネットで仕入れた情報。このあたりはA-BOY経験が生きるところだ。


さて、勝浦をスタートし丘のような道をグイグイと進んで、とっとと大多喜に着く。ここまで19キロくらい走った。時間は11:30くらいだったか。大多喜といえば天然ガス。忘れている人も多いだろうが社会科で習ったはずである。初めての天然ガス井戸の跡や本多忠勝の造った町並みを見るが気もそぞろ。自分はラーメンのことで頭がいっぱいだった。なにより・・・おなかが空いている。


ここから県道27号に入り、しばらく進んで、地図でいうところの白い道へ。白い道・・それは名も無き道で、思わぬエスケープルートであるときもあれば、地獄の激坂への入り口であることもある。しかし今日に限っては、目的地への道なのである。古市商店は山内という集落の中にあるらしく、白い道がそこに続いているのだ。ただし、周囲に店は無く、かろうじて地区のコミュニティセンターというのが目印になる。その周辺を赤いノレンを目印にウロウロすると見つけることができるらしい。


山内という地名からわかるように白い道に入ると激坂。この白い道に入るときにはゴルフ場の看板があるから目印になる。最初はどの道かよくわからなく道をまちがえた。なんせ持っている地図が10年前のものだからずいぶん変わってしまっているのだ。激坂といっても千葉県にはそんな高い山は無いから、適当にこいでいると登り終わった。いったん登ってしまうと気持ちいいカントリーロード。車もほとんど来ない。


しばらくすると電信柱に山内の文字を発見。目的地は近いようだ。現れた集落の中をでたらめに進んでいくと、いいかげんさが功を奏したかコミュニティセンターを発見。その先を見るとヒラヒラと赤いノレンが・・・。あっけなく発見できてしまった。まわりには本当に店なんか無い。田舎の集落の中になぜかノレンを下げた家がぽつんとある感じだ。ここを説明しろといわれると困ってしまう。そして、説明する必要はまもなくなくなるのだった。理由はまたあとで・・。


聞きしに勝るローカル感だ。このノリ、なにかに似ていると思ったら讃岐のうどん屋である。店のたたずまいは民家である。でも中には何人かの客がいる。並んでいないだけラッキーである。ネット情報によると並んでいることも少なくないとのことだった。店の中にはテーブルがひとつ、ここには8人くらい座れる。奥にはこたつの部屋があって、ここにも座れる。でも、こたつの部屋には普通に家の人(おじいさん)も座っているので自動的に相席になる。働いているのはおばあさん(調理)、孫らしき女の人(片付けなど)の二名である。


わたしと小沢くんは、テーブルについた。この店ではおばあさんが注文を聞くまで待つのが流儀らしい。一度に作れるラーメンは4人分までなので、作っている分が片付いたところで次の注文を聞くのである。これが行列、レア感の要因になっていることはまちがいない。店の中には張り紙が張られていて、どうやら3月から移転するらしい。同じ集落の中らしいが、この民家的たたずまいも見納めかもしれない。その意味では移転前に来られたことはラッキーとしかいいようがない。というわけでこの店の詳しい位置はまもなく変わってしまうのだった。移動する湖、ロプノール湖みたいですな。


ろくでなしBLUES」(なぜかやたらとそろっている。他の漫画はほとんど無い)を読むこと15分。ようやく我々の注文だ。わたしはアリランチャーシューラーメン中盛り辛め(850円)を頼んだ。小沢くんは辛めじゃないやつ。店にある別の張り紙によるとアリランラーメンとは、タマネギ、ニラ、豚肉などスタミナのつく食材を使ったラーメンで、朝鮮半島にあるアリラン峠を越えられるようなスタミナのつくラーメンという意味らしい。この店も峠に位置しているので、そういう名前になったそうである。自転車で来た我々のためのラーメンのようなものだ。


そこからは10分もたたないうちにラーメンが登場。こ、これはすごい。ボリュームは二郎ラーメンを彷彿とさせる。中盛りなのに。そして濃厚に漂うニンニクの香り。なんで、あんなおばあさんがこんなこってりしたラーメンをつくっているのだ。かなりおいしそうな香りである。原田さんも大満足のガッツリ系である。早速食べ始めると、これがうまい。見たまんま、香りのまんまのスタミナあふれる味だ。都会の洗練されたラーメンと比べるのは野暮ってものである。これに比べれば二郎でさえもスタイリッシュだ。彦摩呂風にいうと「未開の土地にそびえたつラーメンの独立峰や〜!」といったところか。

私は周りの人もびっくりの早業で完食。スープまで飲み干し、汗が滝のように流れる。やっぱり運動した後のラーメンは最高だ。辛めでも十分飲めた。チャーシューもなかなかうまい。


このあとはラーメンの余勢を駆って、上総鶴舞駅でドラマの撮影を眺めたり(3/13にテレビ東京でやる北村弁護士の再現ドラマらしい)しながら、一気に千葉市まで進んだ。最後のほうは市街地なので大変走りづらかったが、幻のラーメンを倒した自分は大満足だった。なんだかんだいってネットの影響を受けまくりの自分はB-BOYへの道のりは険しいが、自分はAB型なのでA(アキバ)+B(B級グルメ)というのもありかなぁ、などとくだらないことを考えつつ実家に帰った。