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The New Takeuchi Journal Plus+

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野球の見方・読み方

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ちがう本を探しに本屋に行ったらおもしろい本を見つけた。

おしゃれ野球批評

出版社/メーカー: DAI‐X出版
発売日: 2005/10
メディア: 単行本

浴びろ! オレの野球汁
無類の野球バカたちが創り出す究極の「野球ユートピア」誕生。
選抜オールスター32人のただならぬ世界観がこの1冊に集約。

とまあ、こんな本である。実はプロ野球が好きといっても、その見方にはいろいろあり自分だったら小中学校時代との対比が楽しく、山口くんだったら甲子園で活躍した選手の成長が楽しいわけだ。この本で書かれているのは、プロ野球に対するさまざまなおもしろがり方である。


プロレス・格闘技にはあって、野球・サッカーにないもの。それはカウンター的な批評だと思う。numberのようなノンフィクション的な手法を使った批評が王道として確立しているのはいいのだが、見方を拡大していくような批評がない。プロレスでいうところの紙プロや映画でいうところの映画秘宝がないのである。その意味でこの本は大変意義深い。


中身もかなりおもしろかった。感心したのはオーナー会社から、プロ野球を考察している章。自分なりに解釈を加えると以下の通り。

パ・リーグ球団構成(04年)鉄道2 食品2 商業1 リース会社1
セ・リーグ球団構成(04年)新聞社2 テレビ局1 鉄道1 食品1 自動車1

構成を見てもらうと分かるが、セ・リーグはメディア関連の産業がオーナーなので、情報露出が多かったのである。それが05年のパ・リーグは以下の通り。

パ・リーグ球団構成(05年)鉄道1 食品2 リース会社1 IT産業2

先の情報露出ってことを考えると、パ・リーグの未来はものすごく明るい。逆に新聞・テレビがオーナーというのはこの先厳しい。なぜなら、報道の中立を掲げているたてまえできることに制約があるのだ。また、メディアとしても斜陽である。


今年の例を挙げると野球ではロッテとソフトバンクはライバルなのだが、ビジネス上ではパートナーである。たとえば、yahooオークションで「チケット+選手と写真が撮れる権利」を売り出したり、盛り上げていくために協力している。それに地上波放送しなかったソフトバンクvsロッテのプレーオフをweb中継したコンテンツは驚異的なアクセス数だったらしい。


こうした事例がいくつも浮かんできて、本格的なブロードバンド時代にソフトバンク楽天が参入してきたことが、1年目にしてすでに効果を上げてきている。パ・リーグソフトバンク楽天、ここ数年で生まれ変わったロッテ、日ハム、それに変わっていかざるを得ない西武、オリックスという構成。もはやかつてのパ・リーグではなく、新リーグといって過言ではないリーグに変容を遂げている。


最後に阪神について・・・今年の阪神はFAの選手を根こそぎ獲得するという、かつて読売がとった愚行を再び犯そうとしている。自分が懸念しているのは「強さ=人気」という公式がもはや通用しないことに気づいていない古さである。昨年Bクラスだったロッテだが、開幕からお客さんが入っていたのはどういう理由によるものなのか、セ・リーグのチームと、西武、オリックスは研究すべきだと思う。同じ客が入っているという現象でも、阪神とロッテの集客メカニズムは、まったく異なっている。阪神は読売の凋落に乗じて第2の読売になろうとしているのが分かってきて、自分はものすごくガッカリしている。