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The New Takeuchi Journal Plus+

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新年にかける気持ち

書き物大全集 魔法のiランド

あけましておめでとうございます。少しばかり遅くなりましたが、今年にかける想いなどを書いてみようと思います。

昨年の31日、大晦日のことです。猪木祭りを楽しみにしながら、10時くらいに起床したぼくはテレビをつけました。猪木祭りは別として、年末・年始のテレビというのはお祭り騒ぎでおもしろくありません。心にもなく「おまえらが浮かれている間にも、人が死んだり、生まれたりしてるんだぞ。人間と同じように地球だって命をすり減らしているのだぞ」といやみのひとつも言ってみたくなります。まあ、これは妙なイベントっぽさが、ぼくの気にさわるだけなのでたいしたことではありません。

ぼくがぼんやりと眺めていたのはテレビ東京でやっていた、ミシシッピ川の源流をたどる紀行番組みたいなものでした。タレントが訪ねる旅ではなく、ナレーションだけが入って、川の周辺に暮らす人々の証言を重ねるかたちで番組が進んでいきました。

「この町では音楽が盛んです」、「ここは全米の釣りファンの聖地です」、「このあたりに住むナントカ教の人たちは、文明を拒否し今でも昔のような生活を送っています」などなど、あまり有名ではない土地を紹介していきます。

ああ、こんな有名でない土地にも、人が、それぞれの生活を送っているのだな。ぼくは妙に感心しました。そのとき田舎の駅ホームにある『名所・名跡案内』みたいなものを思い浮かべました。ナントカ山とかナントカ神社とか、地元の人さえ知っているかどうか怪しい名所が書かれているあれです。あれをみるとささやかな人の息吹が感じられて、安心します。人が気にかけるものが、こんなところにもある。森で迷子になってしまったときにハンカチやタバコの箱なんかを見つけたら、少し安心するでしょう。そんな感じなのです。

かくいうぼくもまったく有名でない稲毛海岸という土地に住んでおります。生活しています。駅には名所案内はありませんが、それは中途半端に都会なので、そんな野暮なものは置けないということなのでしょう。こんな土地ですが、ぼくはなかなか愛しておりまして、将来的にも住んでいきたいと考えたりしています。

この街の名物は海くらいで、ほかには住むのに適度な店があり、おまけに坂がないところもポイントです。海に注ぎ込む川で一番大きいと思われるのは花見川でこの川沿いにはサイクリングロードがあります。ぼくは小学生の頃からこのサイクリングロードに足を運んでいました。

ミシシッピ川の源流をたどる旅に感化されたぼくは自転車を駆ってサイクリングロードに向かいました。花見川の源流に向かったのです。小学生の頃はサイクリングロードの入り口あたりでチョロチョロして、「遠くまで来たなあ」などと思っていましたが、今考えてみますと、その場所は家から15分くらいの場所だったりします。また、中学校のときはもう少し足をのばし、かつて住んでいたさつきが丘くらいまでよく行きました。ここも家から30分。まだまだ、近いのです。

高校生の時はときおり学校をさぼり、サイクリングに出かけました。行く場所は印旛沼あたりまで急速に広がりました。時間があったのです。自転車もマウンテンバイクになりました。大学の時はサイクリングのサークルに入ったので、もう少し距離は伸びました。
最近、社会人になり、今も行く場所は印旛沼あたりと変わっていないのですがレーサーを買ったのでスピードが1.5倍くらいになったのが特筆すべき点です。

ぼくの成長を見守ってきたのはこの川かも知れないなぁ。そんなことを考えました。成長する度に距離を伸ばし、距離とともにスピードも向上し、そんな分かりやすい成長が花見川サイクリングロードと重なって見えてきました。

今年もまた川に見守られつつ、少しでも成長できたらありがたいことです。そして願わくば、このサイクリングロードと同じように平坦で気持ちよくあるように。足を動かしていれば、いつしか水源の印旛沼に着きます。でも、ぼくのゴールは未だよく分かりません。有名でない街で不安に覆われた生活を営むぼくですが、今年は一瞬でも不安が消え去る熱狂的瞬間が訪れることを期待し、また自らそれを求めていこうと思います。皆様、本年もよろしくお願いいたします。